第355章:桑原様の宣戦布告(7)

「西尾社長、失礼します」

「西尾社長、失礼します」

「西尾社長、また明日」

多くの幹部たちが次々と西尾聡雄に挨拶を交わし、西尾聡雄は軽く頷くだけで何も言わなかった。

その時、長田光里が突然西尾聡雄の前に飛び出してきた。

「社長、ちょっと待ってください」

西尾聡雄は目の前の見知らぬ女を見て、眉をしかめた。

「お嬢さん、どちら様ですか?」永田さんは心配そうに、何者かわからない人が社長の邪魔をするのではないかと懸念した。

「社長、お話しする機会をください。お願いします」長田光里は必死に懇願し、涙ながらに訴えた。普通なら男性は同情するものだが。

しかし、西尾聡雄は普通の人間ではない……

「警備員はどこにいる?いつからGKはこんなに出入り自由になったんだ?」西尾聡雄は冷たく尋ねた。