第406章:初めての冷戦(6)

「患者に危険はありませんが、腰の手術後は療養が必要です。しばらく様子を見てからVIP病室に移しましょう」

手術を受けた永田美世子は顔色が真っ青で、見ていて胸が痛むほどだった……

麻酔薬がまだ効いていて、目覚める様子はなかった。

青木岑は原幸治にお金を渡して吉田伯母と食事に行かせ、自分は病室で看病することにした。

「姉さん、何か食べたいものある?持って帰ってくるけど」

青木岑は疲れ果てて首を振った。「何も食べたくないわ、食欲がないの」

「そう、じゃあ後で戻ってきて交代するよ」

原幸治はその後、一日中忙しかった吉田伯母を連れて外に食事に行った……

青木岑は永田美世子の手を握り、複雑な思いに駆られた……

もし永田美世子が実の母親でないとしたら、誰が本当の母親なのだろうか?

それとも、青木源人と原則明以外に、もう一人の実の父親がいるのだろうか?