「お姉ちゃん、そんなこと言わないで。私はお姉ちゃんを責めてないし、誰もお姉ちゃんが悪いなんて言ってないよ。自分を責めないで。全てはママが目覚めてから話し合おう、いい?」
青木岑は顔を覆い、うなずいた……
二時間後
手術室のドアが開き、「患者さんのご家族の方はいらっしゃいますか?」
「はい、私です」青木岑が近寄った。
「患者さんの腰椎に損傷があり、四本のスクリューを入れる必要があります。国産品と輸入品、どちらをお選びになりますか?」
「何か違いがあるんですか?」原幸治が分からずに尋ねた。
醫師が答える前に、青木岑が急いで言った。「輸入品でお願いします。全て輸入品で。薬も同様です」
「分かりました。では手術費用を先にお支払いください。まずは二百万円、足りない場合は追加でお支払いいただきます」そう言って、醫師は再び中へ戻っていった。