第404章:初めての冷戦(4)

「お姉ちゃん、そんなこと言わないで。私はお姉ちゃんを責めてないし、誰もお姉ちゃんが悪いなんて言ってないよ。自分を責めないで。全てはママが目覚めてから話し合おう、いい?」

青木岑は顔を覆い、うなずいた……

二時間後

手術室のドアが開き、「患者さんのご家族の方はいらっしゃいますか?」

「はい、私です」青木岑が近寄った。

「患者さんの腰椎に損傷があり、四本のスクリューを入れる必要があります。国産品と輸入品、どちらをお選びになりますか?」

「何か違いがあるんですか?」原幸治が分からずに尋ねた。

醫師が答える前に、青木岑が急いで言った。「輸入品でお願いします。全て輸入品で。薬も同様です」

「分かりました。では手術費用を先にお支払いください。まずは二百万円、足りない場合は追加でお支払いいただきます」そう言って、醫師は再び中へ戻っていった。

「二百万円?まるで強盗みたいね……」吉田伯母が横で愚痴をこぼした。

そして青木岑の腕を引っ張って言った。「この病院の醫師の言うことを真に受けないで。実は国産品も輸入品も同じよ。ただのぼったくりよ」

「違います、伯母さん。私は第一病院で働いていたので分かります。同じ国産の薬でも、メーカーが違えば効果も違います。今は母の体が一番大事で、お金は稼げばいいんです」そう言って、青木岑は急いで階下へ支払いに向かった。

「あなたの姉さんは金持ちと付き合うようになって変わったわね。だから前に私の亮ちゃんを見向きもしなかったのね」吉田伯母が酸っぱそうに言った。

「伯母さん、姉は金持ちと付き合っているわけじゃありません。ただ以前の彼氏と復縁しただけです。二人はとても深い仲だったんです。もし父の事件がなければ、二人は一緒に海外に行くはずだったんです。これは姉の責任じゃありません」原幸治は姉を守る人間だった。

姉の悪口は決して聞き流せなかった。彼は常々、姉が自分を育ててくれた苦労を思っていた。

この家のために、たくさんのものを諦めてきた姉が、こんな理不尽な非難を背負う必要はない……

青木岑が支払いを済ませて戻ってきた時、携帯が鳴った……

西尾聡雄からだった。なぜか、このデリケートな時に西尾聡雄の名前を見ると、彼女は何か罪悪感を覚えた。

そのため、無意識に電話を切ってしまった……

西尾聡雄がまた電話をかけてきた……