第493章:断ち切れない毒(3)

永田美世子は一目見て、こう言った。「あなたは本当に買い物が下手ね。この靴なら私だって好きじゃないわ。古すぎるわ、10年前のデザインよ」

「まあまあ、あなたたちは何もわかっていないわ。自分がファッションを理解していないくせに、私のセンスが古いなんて言うなんて。言っておくけど、この靴は私がプライベートスタジオでオーダーメイドしたのよ。デザインは私自身が描いたもので、革も私が選んだの。材料費と手作り料を合わせて2万円近くかかったのよ。ブランド品じゃないけど、完全なハンドメイドで、履き心地がとてもいいの。岑は派手なハイヒールは必要ないわ。何かイベントがあれば、旦那さんが用意してくれるでしょう。普段は病院を走り回ることが多いから、こういう靴でないと快適じゃないのよ」

原幸治の熱心な説明を聞いて、青木岑は少し納得した気がした……