「青木社長、冗談でしょう?」青木岑は抱えている半メートルにも満たないコアラのぬいぐるみを見て、苦笑いを浮かべた。
青木家の社長からの誕生日プレゼントが、50元にも満たない安物のぬいぐるみとは、呆れるしかない。
「君はコアラが大好きだろう?本当は生きたコアラを贈ろうと思ったんだけどね。」
「やめてよ、それはオーストラリアの国宝よ。」青木岑は強調した。
「知ってるさ。友人に頼んで密輸することは難しくないんだが...問題はユーカリの木も必要になることだ。あいつはユーカリの葉しか食べないからね。コアラの密輸は簡単だけど、木の方が厄介でね...だから...偽物で我慢してくれ。」
青木重徳が何気なく言うのを聞いて、青木岑は気が狂いそうになった...
まさかコアラを密輸しようとしていたなんて、本当に狂気の沙汰だ...