第27章:東陶町の真相(7)

青木岑はまず桑原勝にカードを1枚配り、桑原勝はそれを手に取って見たが、何の表情も見せなかった。

彼は顔を上げて青木岑を見つめ、その眼差しは複雑そのものだった……

まるで千言万語を語りかけるかのように……

青木岑は桑原勝を見ることなく、西尾聡雄にカードを配り続けた。

二人がカードを受け取った後、ディーラーが「お二方、カードをオープンしてください」と促した。

桑原勝はゆっくりとカードを開いた。それはQだった。

実は、Qを引いた時点で、彼は負けを確信していた。Aはもうなく、Kが最強だったからだ。

自分がQを引いたということは、Kは間違いなく西尾聡雄の手の中にあるはずだった。

案の定、西尾聡雄がカードを開くと、ハートのKだった。

会場は再び騒然となった……

そして、大きな拍手が沸き起こった……