「鼠殺しの薬を飲んだんです。言っておきますが、永田さんも考えが浅かったですね。子供がいないのは確かに寂しいことですが、政府がいるじゃないですか?私は彼を生活保護の対象者として申請しましたし、これからは毎月国からの手当てもあるはずでした。生きている人間が困り果てることはないはずなのに、彼は考えが及ばなかったんです。私たちみんな悲しんでいます」村長の目には悲しみが浮かんでいた。
「どうして突然農薬を飲んだんですか?検死は行われましたか?本当に自殺で、誰かに殺されたわけではないんですか?」青木岑は疑わしく思い、核心を突いて尋ねた。
村長はそれを聞いて少し驚いた様子で、「殺人?そんなことはありえません。間違いなく自殺です」
「どうしてそんなに確信が持てるんですか?」西尾聡雄が尋ねた。