第22章:東陶町の真相(2)

「私じゃない」青木岑は即座に否定した。

「信じられない……」

「信じないなら仕方ないわ」青木岑は死んでも言わないと決めた。熊谷玲子は噂好きすぎるから、うっかり漏らしでもしたら、また余計な誤解を招きかねないからだ。

二人は話しながら笑いながら前に進んでいった……

青木岑はそのテーブルを離れた後、戦い続け、しばらくするとまた多くを勝ち取った。しかし、どれだけ勝っても優勝者にはなれないことを知っていた。なぜなら、最後に残るのは二人だけだからだ。

そして激しい対戦の中で、青木岑は再び桑原勝と出会った……

西尾聡雄とは同じテーブルに座りたくなかったので、桑原勝と対戦するしかなかった……

今回は、関口遥が既に敗退し、桑原勝の隣には年配の落ち着いた様子の男性が座っていた。

「座りなよ、また会えたね」桑原勝は笑みを浮かべ、明らかに機嫌が良さそうだった。