第153章:心配していた事が起きた(3)

「私は諸葛孔明じゃないんだから、いちいち私の意見を聞くなよ」と桑原勝は携帯をいじりながら冗談めかして言った。

「青木岑さんの豪門入りの道のりは本当に波乱万丈だね……このお姑さんは対応が難しそうだ。君の伯母さんの方がずっと話しやすそうだよ」

「そうだよ…母さんが言うには、孫さえ産んでくれれば、その後は好きにすればいい。男と付き合おうが何しようが構わないって」

「プッ……やっぱり桑原家は開明的だよね。西尾家も大きな家柄だけど、桑原家には及ばないよ。やっぱり桑原爺さんが軍の首長だったからね……それなのに、桑原家の家風は本当に寛容だよね。うちの方が厳しいくらいで、羨ましいよ」と関口遥は正直に言った。

桑原家の子育ての方針は放任主義だった……

この世代は桑原勝一人しかいないから、甘やかされ放題で、どんなに無責任なことをしても、桑原家は制止しなかった。

もちろん、桑原爺さんは言っていた。遊びは遊びとして、天理に背くようなことは絶対に許さないと。

だから桑原様は以前、金遣いが荒かったり、女遊びが多かったりしたものの、評判は悪くなかった……

西尾奥さんが西尾聡雄と青木岑の内密結婚を暴露した時、すぐに広まった……

西尾聡雄が寝室に戻った時、青木岑はすでにベッドに横たわって……スマホゲームをしていた。

この件に影響されている様子はなかった……

「お前……」

「うん?」

「ニュース見た?」

「どれ?」青木岑はゲームをしながら無関心に尋ねた。

「母さんが先ほど受けたインタビューだよ」西尾聡雄は心の中で怒りを抑えながら言った。

「ああ、見たわ」青木岑の反応は冷静だった。西尾奥さんが自分を嫌っているのは今に始まったことではなかった。

もし彼女がインタビューで自分のことを好きだと言ったら、それこそ怖いことだった。

このように率直に嫌われている方が、むしろ青木岑は気が楽だった……

「怒ってないの?」西尾聡雄は探るように聞いた。

「なぜ怒る必要があるの?お母様が今日初めてこんな態度を取ったわけじゃないでしょう」青木岑は少し笑った。

「辛い思いをさせてごめん……まさか母がこんなに子供じみたことをするなんて、あの年で……」西尾聡雄はベッドに近づき、青木岑を姫様抱きにした。とても愛おしそうな抱き方だった。