第140章:派手に恋愛関係を公表(10)

「えーと……ここに置いておきます」

「はい、ごゆっくりどうぞ」

青木岑は白衣に着替え、朝食を見つめながら、青木重徳は本当に細やかな人だと感じた。

朝食は豊富で、油条、温かい豆乳、漬物、小籠包が一箱あった。

食べようとした時、青木重徳からLINEが来た……

「朝食は届いた?」

「今届いたところ」

「うん、食べて。胃が弱いから、これからはなるべく空腹は避けてね」

「ありがとう」これは初めて、青木岑が敵意なく青木重徳に話しかけた言葉だった。

あの日、松山雪乃が契約した時でさえ、こんなに心からの「ありがとう」は言わなかった。

青木岑の胃の具合は昔からの持病だった……学生時代から朝食を食べるのが嫌いで、よく空腹のまま学校に行っていた。

最後には胃炎になってしまい……冷たいものや熱いもの、硬いもの、辛いものを食べると胃が痛くなるようになった。

西尾聡雄でさえ気にしていなかったこの些細な持病を、青木重徳は知っていた……

発作が起きた時に飲むオメプラゾールという薬のことまで知っているなんて、本当に不思議だった。

青木岑は朝食を食べ終わった後、何気なくSNSをチェックして、みんなが何を言っているか見てみた。

すると意外にも青木重徳が投稿していた……

青木重徳は昨日誕生日で、普通なら夜のパーティーや著名人との写真などを投稿するはずだった。

でも今朝彼が投稿したのは、青木岑からのお年玉のスクリーンショットだけだった……

青木岑の名前はモザイク処理されていたが、あの8.88という微妙な金額から、青木岑は自分だとすぐに分かった。

自分以外に、青木重徳に8.88円を送る勇気のある人はいないだろう。

青木重徳の投稿後、コメント欄は大騒ぎになった……

「ハハハ……青木坊ちゃん、どうしたの?誰からだよ、このお年玉マジでやばいな」

「青木坊ちゃん……誰なの?なんでモザイクかけてるの?見せてよ」

「社長、教えてください。このお年玉を送った人は誰ですか?青木家の面子を潰すつもりですか?今すぐぶっ潰してやります」

みんなそれぞれ好き勝手なことを言っていた……

青木重徳は返信せず、ただ笑って済ませていた……

ただ、桑原勝のコメントは意味深だった……

彼は三文字だけコメントした——「俺もほしい」

青木重徳は返信した。「じゃあ後で8.88円送るよ」