第166章:腹黒い女の手段(6)

関口遥はすぐに外に出て行った。女性二人の前で脱ぐわけにはいかないからな……

この要求は馬鹿げているが、男としてやると言ったからには、やり遂げなければならない。

桑原勝は心配で、後を追って出て行った……

中島美玖は口を押さえ、トイレに駆け込んで、激しく吐き始めた……

「大丈夫?すごいね、こんなに飲めるなんて見たことないわ。まさに酒の神様ね」青木岑は中島美玖の背中をさすりながら感心した。

「実は、ズルしたの。ふふ、お酒を飲む前に二日酔い薬を飲んでおいたの……」中島美玖は意味深に笑った。

「なるほど……」青木岑はようやく納得した。

関口遥は一生抜け目なく生きてきたのに、今回はやられちゃったわね。

中島美玖は吐き終わると、だいぶ楽になった様子で、青木岑に支えられながら外に出た。

関口遥は本当に約束通り、白いボクサーパンツ一枚で上階から下階まで走った。

従業員や客たちは、あの目つきで見ていた……

幸い桑原勝が付き添っていたので、誰も何も言う勇気がなかった。皇太子を怒らせたくないからだ。

桑原勝というダメ友達も呆れていて、スマホで撮影しながら言った。「ハハハ……お前が結婚する時、この動画を結婚式で流したら最高に盛り上がるぞ」

「くそったれ……」関口遥は罵った。

矢野川は片隅でギャルとイチャついて戻ってきた後、この光景を見て呆れた。

「たった30分外してただけなのに、一体ここで何があったんだ?」矢野川は目を丸くした。

「関口様が……美女と酒の勝負をして、負けたら下着姿で走る約束をしたんだ。調子に乗りすぎて負けちゃって、こうなったわけさ……」桑原勝は手短に説明した。

「ハハハハハ……笑わせるな。その美女はどこだ?俺たちの仇を取ってくれた恩人に感謝したいよ」矢野川は大声で笑った。

幼い頃から、彼らの中で誰も関口遥の酒量には勝てなかったから……

桑原勝でさえ、相手にならなかった……

今日、まさか一人の女に負けるとは、これも運命だな……

「あそこだよ」桑原勝は青木岑と中島美玖の方を指さした。

矢野川は見て、少し困惑した様子で「ん?どこかで見たことある顔だな」

「あぁ……思い出した。あの横顔美人か……なるほど、青木岑の友達だから南区にいたのか」矢野川はさらに興奮した。

「何の横顔美人?」桑原勝は訳が分からない様子だった。