第25章 参加することに意義がある

水野日幸の隣の席の辻緒羽は、また授業をサボっていた。

石田文乃は緒羽の席に座り、机に伏せて彼女を見つめていた。彼女は重度の顔フェチで、イケメンが好きだが、美人はもっと好きで、いくら見ても見飽きなかった。

「勉強に集中して」水野日幸は彼女の机を叩いた。

石田文乃はデレデレした顔で笑った。「日幸ちゃん、ダンスコンテストに参加するのは、曽我若菜のためなの?」

水野日幸は自分の意図を否定しなかった。「そう」

石田文乃は興味深そうに聞いた。「彼女の足をあなたが折ったから、コンテストに出られなくなったって本当?」

水野日幸:「嘘よ」

石田文乃は予想通りといった表情を浮かべた。「やっぱりね、絶対嘘だと思った。自分で転んだくせに、あなたを陥れようとするなんて、本当に性質が悪いわ!」