第24章 図々しすぎる

インターナショナルクラスの生徒たちは呆気に取られた。

以前の水野日幸は、まるで透明人間のように、存在感が全くなかった。

今の水野日幸は、冷たく高慢で、しかし堂々としていて、輝いていた。

水野日幸は素早く動き、カッターを曽我時助の指の間を正確に通し、机に突き刺した。唇を開いて、一言だけ:「消えろ!」

机の上のカッターは、刃が机に突き刺さり、柄だけが残っていた。

インターナショナルクラスの生徒たちは目を輝かせ、驚きと恐れが入り混じった表情で、かっこいい!と思った。

曽我時助は怒り狂う水野日幸を見て、背筋が寒くなった。捨て台詞を吐いて:「水野日幸、覚えてろよ!」

インターナショナルクラスの生徒たちは、皆裕福な家庭の出身で、曽我時助なんか怖くなかった。彼が必死に取り繕う姿を見て、笑いが起こった。

曽我時助がこんなに取り乱す姿を見るのは初めてだった。水野日幸の言う通り、胸糞が悪かった。

「何笑ってんだ!」曽我時助は怒鳴りつけたが、インターナショナルクラスの嘲笑の中、怒りで爆発しそうになり、踵を返して立ち去った。

水野日幸のあの毒婦め、こんな恥をかかせやがって。

この恨み、必ず倍にして返してやる。第四中学校から追い出してやる。

水野日幸は逃げ出す曽我時助を見て、冷笑を浮かべながら、ゆっくりとカッターを引き抜いた。

所詮、曽我時助なんて弱い者いじめして、強い者には尻尾を巻く、権力に媚びる犬畜生に過ぎない!

「超やばい!」

「水野日幸かっけー!」

「マジ最高!」

「ハハハ、曽我時助のあの見栄張って、自意識過剰な態度が一番ムカつくんだよね。よくやった!」

インターナショナルクラスの生徒たちは興奮して騒ぎ出し、水野日幸に親指を立て、目には熱い賞賛の色が浮かんでいた。

よくやった、スッキリした!

インターナショナルクラスと特進クラスは昔から仲が悪く、水と油だった。

特進クラスの連中は彼らを勉強できない落ちこぼれと見下し、成績を馬鹿にした。

インターナショナルクラスの生徒たちは恐れることなく、彼らを勉強しかできないロボット、本の虫と嘲笑った。

辻緒羽のことで水野日幸に不満を持っていた女子たちも、この時ばかりは彼女を見直し、好感を持ち始めた。

なかなかやるじゃん、強気だし。