インターナショナルクラスの生徒たちは呆気に取られた。
以前の水野日幸は、まるで透明人間のように、存在感が全くなかった。
今の水野日幸は、冷たく高慢で、しかし堂々としていて、輝いていた。
水野日幸は素早く動き、カッターを曽我時助の指の間を正確に通し、机に突き刺した。唇を開いて、一言だけ:「消えろ!」
机の上のカッターは、刃が机に突き刺さり、柄だけが残っていた。
インターナショナルクラスの生徒たちは目を輝かせ、驚きと恐れが入り混じった表情で、かっこいい!と思った。
曽我時助は怒り狂う水野日幸を見て、背筋が寒くなった。捨て台詞を吐いて:「水野日幸、覚えてろよ!」
インターナショナルクラスの生徒たちは、皆裕福な家庭の出身で、曽我時助なんか怖くなかった。彼が必死に取り繕う姿を見て、笑いが起こった。
曽我時助がこんなに取り乱す姿を見るのは初めてだった。水野日幸の言う通り、胸糞が悪かった。
「何笑ってんだ!」曽我時助は怒鳴りつけたが、インターナショナルクラスの嘲笑の中、怒りで爆発しそうになり、踵を返して立ち去った。
水野日幸のあの毒婦め、こんな恥をかかせやがって。
この恨み、必ず倍にして返してやる。第四中学校から追い出してやる。
水野日幸は逃げ出す曽我時助を見て、冷笑を浮かべながら、ゆっくりとカッターを引き抜いた。
所詮、曽我時助なんて弱い者いじめして、強い者には尻尾を巻く、権力に媚びる犬畜生に過ぎない!
「超やばい!」
「水野日幸かっけー!」
「マジ最高!」
「ハハハ、曽我時助のあの見栄張って、自意識過剰な態度が一番ムカつくんだよね。よくやった!」
インターナショナルクラスの生徒たちは興奮して騒ぎ出し、水野日幸に親指を立て、目には熱い賞賛の色が浮かんでいた。
よくやった、スッキリした!
インターナショナルクラスと特進クラスは昔から仲が悪く、水と油だった。
特進クラスの連中は彼らを勉強できない落ちこぼれと見下し、成績を馬鹿にした。
インターナショナルクラスの生徒たちは恐れることなく、彼らを勉強しかできないロボット、本の虫と嘲笑った。
辻緒羽のことで水野日幸に不満を持っていた女子たちも、この時ばかりは彼女を見直し、好感を持ち始めた。
なかなかやるじゃん、強気だし。