水野日幸はまだ何も言わなかった。
水野春智は不満そうに言った。「日幸はまだ17歳だよ。恋愛なんて言ってる場合じゃない。今は勉強に専念すべきだ。」
「そうよ、お母さん。パパの言う通りだと思う。」水野日幸は笑いながら母の胸に飛び込んだ。「今の私は外の事なんて気にせず、ただ勉強に励むだけ。大学入試に向けて頑張るの。」
出雲絹代は娘を抱きしめながら「うん、分かったわ。うちの娘は本当に良い子ね。」
水野日幸は顔を上げ、輝く瞳で母を見つめた。「ママ、ご褒美は?」
出雲絹代「さっき火鍋を食べたでしょう?」
水野日幸は口を尖らせた。「ふん、全然私のこと甘やかしてくれない。ココナッツチキンが食べたい!」
出雲絹代は笑った。「いいわよ、ココナッツチキンを作ってあげる。毎日作ってあげようか?」