石田文乃も元気いっぱいで、水野春歌も一緒に引っ張ってきて、どうせベッドは大きいし、女の子三人で寝ても十分な広さがあるから、女の子同士でしか話せない秘密の話を始めた。
その夜、三人は夜更かしをして、いつの間にか深い眠りについた。
翌朝早く、水野日幸はスリッパを履いたまま、鼻にティッシュを詰めて、鼻をすすりながらぼんやりと部屋を出た。あくびをしながら、上から下を見下ろした。
鼻がむずむずして、鼻を触ってみると、思わず顔を上げて、大きな「ハックション!」。
すると、すぐ横で彼女とほぼ同時に大きなくしゃみが聞こえ、振り向くと鼻をこすっている藤田清明がいた。
石田文乃はいつの間にか起きていて、炊飯器を持ってリビングに来たところで、水野日幸と藤田清明が左右に玄関に立っているのを見かけた。まるで門番のように、二人とも元気なさそうな様子で、同じように鼻をこすっていたので、冗談めかして言った:「二人って双子?」