第54章 青春の季節、時は止まらず(2)

彼女は疲れていないわけではなかったが、来栖季雄と同じクラスになれるかもしれないと考えるたびに、強い動力が湧いてきた。

彼女の絶え間ない努力の結果、期末試験で予想外の好成績を収め、全ての教師から「ダークホース」と称賛された。

彼女は願い通り理系クラスの1組に入ることができた。

しかし、成績表が出た時、来栖季雄の期末試験の成績が特に悪く、1組には入れず、直接3組に配属されたことを知った。

こうして、鈴木和香の夢は砕け散った。彼女は椎名佳樹と同じクラスメートになり、来栖季雄は理系3組へ、鈴木夏美は文系を選んで文系3組となった。

周りの友人たちは皆、鈴木和香のこの成績を喜んでくれたが、彼女は作り笑いで祝福を受け入れた後、一人で教師棟の裏手にある小さな雑木林に隠れて、激しく泣いた。