第104章 愛してはいけない深い愛(10)

ほら、学校が成績によって文系理系に分けると聞いたとき、クラス替えがあると知って、期末試験の数学の最後の応用問題を全部白紙で出した。

仕方がない、好きな女の子の成績があまりにも悪かったから。

とにかく、考えはよかったのに、結果は最悪だった。彼女が突然、黒馬として頭角を現し、1組に入ったのに対し、彼は3組に落ちた。

クラス分けの結果が発表された日、彼の気分は最悪で、夜はベッドの上で寝返りを打ち続け、なかなか眠れなかった。

次の日、一睡もできなかった頭痛を抱えて教室に入ると、机の中にピンク色の手紙が山積みになっているのを見て、さらに気分が悪くなった。

一週間後の休み時間、友達と学校の売店で水を買いに行ったとき、彼女と出会った。でも、彼女は彼に気付かなかった。

彼女はたくさんのお菓子を抱えていて、会計の時、突然「パンを取るの忘れちゃった」と叫んだ。

その言葉が耳に入った彼は、すぐに食品コーナーへ向かい、様々なパンの前に立って、彼女が来るのを待った。偶然の出会いを演出するために。

その時の彼は、一見パンを見ているようで、実は目の端で彼女の動きを追っていた。しかし、パンを買うと言っていた彼女は、生理用品コーナーへ行き、派手なパッケージを長い間眺めた後、生理用ナプキンを一つ手に取って去っていった。

生理用ナプキンとパンは同じ?今でも、その関連性が理解できない。

彼と彼女が初めて長時間二人きりになったのは、トイレに行く途中、顔面蒼白で壁にもたれかかり、お腹を押さえて苦しそうにしている彼女を見かけ、保健室まで付き添った時だった。

それは彼の人生で最も美しい午後だったのかもしれない。

その日の陽光は明るく輝いていて、彼女は彼のすぐ近くのベッドで横たわっていた。彼は本を読んでいるふりをしながら、頭の中は彼女のことでいっぱいだった。

その後、クラスメイトの女の子が来て、少し話をした。その女の子が帰った後、彼女は突然、その子が彼の彼女なのかと尋ねてきた。

彼女は誤解していたのだろうか?

彼は慌てて否定し、普段は寡黙な彼が、なぜその女の子と話していたのかまで説明した。そして心の中で、このクラス活動が終わったら、もうその女の子とは話さないようにしようと決めた。実際、その後彼はその女の子とほとんど話さなくなった。