第155章 私の質問に答えて(7)

「同意する」来栖季雄は一切の躊躇もなく、率直に答えた。

「来栖大スター、環映メディアの株式10パーセントが何を意味するのか、分かっているの?環映メディアの株主として、今後の環映メディアの作品に対して発言権を持つことになるわ。本当にいいの?」松本雫は余裕たっぷりに尋ねた。

「ああ」来栖季雄は相変わらず少しの迷いもなかった。

「それに、あなたは環映メディアの株式の55パーセントしか持っていないのよ。もし10パーセントを私に売ったら、環映メディアの会長が変わる可能性もあるわ。これはあなたが何年もかけて築き上げた基盤なのに、もう一度考え直さないの?」

来栖季雄は眉間にしわを寄せ、松本雫がうるさく感じたようだ。「余計なことを言い過ぎだ。一言で言えば、同意するのかしないのか、それだけだ!」