第333章 2つの「ごめんなさい」(13)

まさか寝ている間に生理が始まるなんて?

誰が生理用品を取り替えてくれたの?

鈴木和香の頭に疑問が浮かんだ瞬間、千代田おばさんがコップ一杯の水を持って上がってきた。「奥様、やっと目が覚めましたね。昨夜はよく眠られていましたね。生理が始まっても気づかないほどで、結局来栖社長が発見されたんですよ」

来栖季雄が発見した?ということは、昨夜彼は桜花苑に戻っていたの?

おしゃべりな千代田おばさんは、さらに続けた。「最初、来栖社長は生理だとは分からなくて、出血を見て何かあったと思い、奥様を抱きかかえて急いで病院に向かわれたんです。私も本当に驚きましたよ」

昨夜そんな騒ぎがあったの?でも鈴木和香は全く笑う気にはなれなかった。頭の中では別のことが気になっていた。生理用ナプキンを当ててくれたのは来栖季雄だったの?