第46章 事件の始まり3 濡れ衣を着せる

鈴木邸は一瞬にして混乱に包まれた。

救急車はすぐに到着し、鈴木知得留は根岸佐伯の青ざめた顔を見ながら救急車に乗せられるのを見つめ、少し躊躇した後、一緒に病院へ向かった。

根岸佐伯はすぐに手術室へ運ばれ、鈴木山は知らせを受けてすぐに病院に駆けつけ、田村厚も慌てて走ってきて、焦りながら尋ねた。「どうしてこんなことに?昨日まで元気だったのに、どうして突然こんな事故が?」

根岸史子は目が腫れるほど泣いていて、首を振りながら言った。「分かりません。昨日まで元気だったのに、今朝起きたらベッドが血だらけで...」

「医師は何と?」

「まだ分かりません。これだけ出血があると、おそらく赤ちゃんは...」根岸史子は言いながら、また涙を流した。

鈴木山は妻を見つめ、彼女を抱きしめながら言った。「焦らないで、医師の話を待とう」