三十分。
裁判長と裁判官が戻ってきた。
全員起立。
裁判長が判決を宣告する。「合議体の評議の結果、本件は法廷での調査と弁論により、事実関係が明確で証拠が十分である。鈴木知得留は山田幸子に指示して堕胎薬を購入させ、根岸佐伯に飲ませて流産させたことは、故意傷害罪を構成する。本裁判所は被告人鈴木知得留の犯罪事実、犯罪の性質、情状及び社会に対する危害の程度に基づき、刑法典第百二十条、第二百三十条、第九十六条の規定により、以下のとおり判決する:
1、被告人鈴木知得留を故意傷害罪により懲役三年六か月に処し、教唆罪により懲役一年三か月に処し、合計刑期三年九か月のところ、執行刑期を懲役三年とする;
2、被告人山田幸子を教唆による故意傷害罪により懲役三年に処する。
以上が東京地方裁判所の判決であり、不服がある場合は判決書受領後十五日以内に上訴すること。
閉廷!」
裁判所の判決が終わった。
全員が立ち上がり、裁判長が退席した後、それぞれ退室した。
日本国の判決書の受け取りは判決後三日目となっており、つまり十八日以内に上訴がなければ、鈴木知得留は拘束執行されることになる。
鈴木知得留は藤田文、鈴木友道、道明寺華と共に退出した。
裁判所の正門前には、相変わらず大勢の記者たちがいた。
彼らが現れた時、ちょうど記者たちが根岸史子と根岸佐伯にインタビューしていた。
鈴木知得留は根岸史子が言うのを聞いた。「実は、この件は全て私の責任です。二人の娘をきちんと育てられなかったことが、このような事態を招いてしまいました。最終的な結果がどうであれ、私は辛いです。」
「周知の通り、鈴木夫人は鈴木知得留を実の子のように育てましたが、彼女がこのようなことをしたことについて、心が痛みませんか?なぜ自分を責めるのですか?」
「心は痛みません。ただ自分自身を責めるだけです。彼女をきちんと世話できなかったことで、彼女が刑務所に入ることになってしまって……」と言いながら、目に涙が浮かんだ。
鈴木知得留にとって、これは本当に皮肉なことだった。
むしろ鈴木友道の方が心を動かされたようで、姉の冷たい表情を見て振り返り、一瞬躊躇してから結局何も言わなかった。
一行は駐車場へ向かった。
数歩も進まないうちに、ある記者が大声で叫んだ。「鈴木知得留が出てきました。」