第67章 二審（3）鈴木知得留の威厳

法廷で、鈴木知得留の声は轟き渡り、余韻が残った。

本当に予想外の発言こそが、人々を驚かせるものだ。

次の瞬間。

原告側弁護士の加藤健は席から素早く立ち上がり、大声で言った。「裁判長、被告側は再三法廷の規律を破り、さらには法的手続きを軽視し、感情のままに好き勝手な行動を取っています。我々は被告の無罪弁護に強く反対します。これは時間の無駄です！」

「異議を認めます！」裁判長が言った。「被告側の控訴審での申し立て内容によると、被告は減刑申し立てのみ可能です。」

「裁判長、それは有効な証拠を見つけられなかった時点で、個人的にこれ以上の被害を受けないための止むを得ない選択として減刑を申し立てたのです。実際、開廷前日の夜に、私の無罪を証明する有効な証拠を入手しました。」

「異議あり！」加藤健は再び大声で言った。「第一審での被告側弁護士の前例を鑑みると、被告が同様の手法で意図的に事実関係を混乱させ、裁判長及び裁判官の判断を惑わそうとしていると確信できます。被告の意図は極めて不純だと深く疑っています！」

「どこが不純なのですか？自分のために弁護することのどこが間違っているのですか？それとも加藤弁護士は、私が証拠を提出して原告の罪を立証することを恐れているのですか？」

「鈴木さん！ここは法廷であって、あなたの家ではありません。何でも思いのままにできるわけではなく、全ては手続きと規律に従わなければなりません。」

「先ほども説明しましたが、私は開廷前日になってようやく有効な証拠を入手したのです。そんな短時間で再申し立てをすることはできませんし、皆様の時間を無駄にして期日を延期することもできません。」鈴木知得留はエース弁護士の攻撃的な態度に少しも怯むことなく、反論した。「先ほどの加藤弁護士の発言は、私の家庭のしつけに不満があるようですね？」