冷たい拘置所。
「よく考えてみると、私はいつから変わったのかしら」鈴木知得留は根岸佐伯の表情を見つめながら、冷たく言った。「なぜ突然、田村厚のことが好きじゃなくなったの?なぜあなたと田村厚は同じベッドに入ることになったの?なぜ私は自ら冬木空と結婚しようとしたの?なぜあなたたちの事故の時、私だけが助かったの!」
「鈴木知得留、あなた一体誰なの?!」根岸佐伯は驚愕して叫んだ。
違う、もう昔の鈴木知得留ではない。
誰もこんなに早く、こんなに徹底的に変わることはない。
どうして早く気付かなかったのか。
いや、母に告げなければ。母に早く鈴木知得留を殺してもらわなければ、早く彼女を殺さなければ!
「私が誰かは重要じゃない。重要なのは、根岸佐伯、あなたは今の立場がわかっているの?」鈴木知得留の表情は陰険だった。