第146章 無人島を離れて、もう二度と会えないと思った!(4話目)

ジャングルの中。

道明寺華と北村忠は素早く冬木空たちを見つけた。

二つのグループがついに合流した。

合流するなり、北村忠は冬木空の耳元で自分がいかに凄かったかを延々と自慢し始めた……

道明寺華は聞こえないふりをした。

実際、冬木空も聞き流していた。

北村忠がいてくれて良かった。緊張した雰囲気が少し和らいだ。

全員が海岸に戻り、この島から脱出できそうだった。

一行は足早に進んでいた。

北村忠は歩きながら話し続け、息を切らしていた。

でも興奮が収まらなかった。

何と言っても俺は荒波を乗り越えてきた男だ!

そんな高揚感に浸りながら。

突然、上空から再び武器の音が響いた。

なんてこった。

北村忠は思わず叫んだ、「いい加減にしろよ!」

他のメンバーも一瞬凍りついた。

ヘリコプターによる追撃があったことを思い出した。