第131章 生死を賭けて(4)ボディーガードの使命は主人の盾となること(2更)

暗い海面。

鈴木知得留はそのまま道明寺華を見つめていた。

道明寺華が言った。「今、私たちはどうすればいい?」

戻るわけにはいかない。

周りにはこんなにも大勢の人がいる。

第一グループがどんなに優秀でも、すぐには彼女を殺そうとする者を排除できないだろう。たとえ一人でも、彼女の命は危険にさらされる。

でも今どこへ行けばいい?

海は広大で、見渡す限り、どこにも島影は見えない。

さらに重要なのは、彼女はそれほど長く海上で持ちこたえられないということだ。体力には限界があり、今、道明寺華がいなければ、とっくに溺れ死んでいただろう。

彼女は唇を噛んだ。

迷っているその瞬間。

道明寺華は突然彼女を海中に引き込んだ。

鈴木知得留は息を止めながら、道明寺華が彼女をさらに深い場所へ泳いで行くのを見ていた。