第192章 所有欲が強い冬木空

高級マンション。

冬木空と鈴木知得留と道明寺華は二杯ずつお粥を食べた。

道明寺華は躊躇なく褒め称えた。「これは私が今まで食べた中で一番美味しい食事です。ありがとうございます。」

塩川実は微笑んで、「どういたしまして。」

鈴木知得留も同意して、「医学を学んでいると思っていたけど、料理の腕前がこんなに良いなんて。」

「器用な手先を持っているんですよ。」塩川実は性格が良く、冗談も言えた。

「死体を扱う時も同じ手を使うんだ。」冬木空が突然口を開いた。

鈴木知得留は彼の方を向いて、「嫉妬してるの?」

「事実です。」塩川実が言った。「それに、私は死体の感触の方が好きですから。」

「……」鈴木知得留は言葉を失った。

冬木空の付き合う人は、みんな変わり者なの?

「もう遅いので、私も帰らないと。」塩川実は食器を片付けて食洗機に入れ、手を拭いながら言った。「夜に抗生剤の点滴をしに来ます。」