なんとなく、感傷的になってしまう。
鈴木友道は姉の涙を手で拭った。
鈴木知得留は弟を見つめた。
鈴木友道は言った。「これからどんな風に変わっても、これからどうなっても、私たちの家族、僕も、そして父さんも、ずっとお姉ちゃんの味方だよ」
「わかってる」
「お姉ちゃん」鈴木友道は言った。「これから何が起きても、僕の心の中で、お姉ちゃんは永遠に一番大切な人だよ」
鈴木知得留は弟の手を握り、「私もよ」と言った。
彼女の世界で、家族の絆ほど大切なものはない。
一度失ってから、より大切にするようになった。
ずっと大切に。
鈴木友道は立ち上がり、「お姉ちゃん、早く休んで。ゆっくり休んで、きれいな花嫁になってね」
「あなたも早く寝なさいよ」
「うん」
鈴木友道は部屋を出た。
鈴木知得留は弟からもらった淡い青色のクリスタルブレスレットを見つめた。