第197章 盛世の結婚式(3)結婚前夜、感動される

ウェディング写真の撮影は丸一日かかった。

鈴木知得留は、写真を撮るだけなのに、こんなに疲れる作業になるとは思ってもみなかった。

彼女と冬木空はカメラマンに様々なポーズを要求され続けた。

室内から屋外まで。

夜明けから日暮れまで。

日が暮れても解放されず、夜景を撮ると言われた。

最後に本当に終わった時、鈴木知得留は顔の筋肉が笑いすぎて固まってしまったように感じた。

夜10時、一行は一緒に食事に向かった。

東京のフォーシーズンホテル。

冬木空、鈴木知得留、そして冬木心と道明寺華の4人が同じテーブルについた。

道明寺華以外の3人はステーキを注文した。

道明寺華はいつも通り菜食主義。

ステーキが運ばれてきた。

冬木空が優雅にナイフとフォークを手に取り、食事の準備をしようとした。

鈴木知得留が止めた。「動かないで、私がやるわ」