第202章 豪華な結婚式(8)斎藤咲子、君と結婚したい!

「秋山静香って誰?」鈴木知得留は箸を置いた。

冬木空も箸を置いた。

口を拭いながら、「一人の人だ」と言った。

「ぷっ」北村忠がまた吹き出した。

冬木郷は我慢できなくなり、「北村さん、そんな風に吹き出し続けたら、道明寺華の精進料理しか食べられなくなりますよ」

北村忠は慌てて口を拭いながら謝った。「すみません、すみません。本当に我慢できなくて」

また店員を呼んで掃除させた。

「ついて来て」鈴木知得留は立ち上がり、冬木空を引っ張って横に行った。

北村忠は二人の後ろ姿を見ながら、大声で言った。「行かないでよ、こんな面白いシーンを観客なしで見逃すなんて!」

冬木郷はじっと北村忠を見つめた。

北村忠は少し気味が悪くなり、「兄貴がかっこよすぎるから?」

「兄さん、本当に噂好きすぎですよ。姉さんがあなたを好きにならないのも当然です」