第201章 豪華な結婚式(7)ライバルだったのね!

結婚式会場。

秋山静香は花のような笑顔で、冬木空に向かって「おめでとうございます」と言った。

冬木空は目を僅かに動かし、軽く頷いた。

以前と同じように、相変わらず冷たい態度だった。

秋山文雄は冬木雲雷との挨拶を終えたようで、娘に向かって「中に入ろう」と声をかけた。

秋山静香は微笑んで、父親と共に披露宴会場へ入っていった。

北村忠は静香の後ろ姿を見つめ、冬木空の方を振り返って「彼女の身分、前から知ってたの?」と尋ねた。

冬木空は首を振った。

「ただのお嬢様だと思ってた」と北村忠は呟いた。

冬木空は特に表情を変えなかった。

北村忠は、鈴木知得留以外の女性は冬木空の関心を引くことはできないのだろうと感じた。

このまま冬木空と共に来賓の接待を続けていた。

突然、北村忠の電話が鳴った。