第189章 家族からの絶対的な信頼を得る(2番目の更新)

東京第一病院。

医師が言った。

命に別状はないが……根岸史子は下半身不随で一生寝たきりになるだろうと。

それだけではなかった。

根岸史子は全身の80%が火傷を負い、内臓のほとんどが焼けただれていた。寝たきりというのは表面的な説明に過ぎず、正確に言えば、話すことも、歩くことも、食事をすることも、トイレに行くことさえもできない。植物人間よりも悲惨な状態だった。

植物人間は少なくとも体の痛みを感じることはなく、常に昏睡状態にある。

しかし彼女は、すべての感覚があり、すべての痛みを感じ、思考もできる。それなのに植物人間同様、何もできないのだ。

鈴木知得留は看護師と一緒に、根岸史子を病室へ運んだ。

医師によると、麻酔が切れるまでに1、2時間かかるという。

目が覚めた後は、骨身に染みる激痛に襲われるが、身動きすらできず、声を出すこともできない。