第195章 盛世の結婚式（1）ウェディングフォト（4回目）

月曜日。

鈴木知得留は出勤した。

たった一週末だけなのに、こんなにも衝撃的な出来事が起こった。

鈴木家のニュースは、まだトレンド入りしていた。

道明寺華が鈴木知得留を送っていく。珍しいことに、彼女の機嫌が良いのが明らかに見て取れた。

そしてその機嫌の良さの理由は、もちろん上野和明が戻ってきたからだ。

昨夜、みんなで夕食を食べた時、道明寺華の興奮ぶりは一目瞭然だった。

道明寺華は他のことには無関心な態度を取っているが、上野和明に対しては…

彼女が望んでいることが実現するかどうかはわからない。

車が目的地に到着した。

鈴木知得留は言った。「和明お兄さんも父を送ってくるから、その時にどこかで会えるわ」

「うん」道明寺華は頷いた。

鈴木知得留は笑って、車のドアを開けて降りた。

商業管理機構に入ると、相変わらず注目を集めていた。

鈴木知得留はもう慣れていた。

そして今日は、昇進後の初出勤だった。

エレベーターを出たところで、人事部のスタッフが待っていた。「鈴木部長、新しいオフィスにご案内します」

「ありがとう」鈴木知得留は笑顔で答えた。

スタッフは彼女を個室のオフィスに案内した。以前の田中雷のオフィスだが、内装は大きく変わっていた。たった一週末でこれほどの改装を行うとは、商業管理部の仕事の効率の高さには感心させられる。

「鈴木部長、オフィスは全て新しく改装しました。ご安心ください。専門家がホルムアルデヒド濃度を測定し、人体に安全な範囲内であることを確認しています」

「はい」

「オフィス内の備品は全て新品です。パソコン、机や椅子、お茶セットも含めてです」

「ありがとうございます」

「その他、私たちが気付かなかった点がございましたら、直接ご連絡ください」

「わかりました」

「では、お仕事の邪魔をいたしませんので」スタッフは丁重に言った。

鈴木知得留は頷いた。

スタッフが退室した。

鈴木知得留はバッグを置き、大きくはないが少なくとも個室となったオフィスに座った。

椅子に座り、床から天井までの窓の外を眺めた。

商業管理部のビルは東京でも非常に壮観で、一望すれば東京の半分以上が見渡せた。

しばらくそれを楽しんだ後、彼女の目が動いた。

隣の内線電話を取り、ボタンを押した。「田中課長、部署の全員を集めて会議をお願いします」