第220章 無事帰国。鈴木知得留、私はあなたの愛しい夫ではないでしょう!

鈴木知得留は結局、冬木空を連れて日本国に戻ることになった。

もちろん、セキュリティチェックを通過したわけではない。

北村忠は非難の声の中、汗を流しながら冬木空の服を着替えさせた。

塩川実は冬木空に簡単な包帯を巻いた。

1時間もかからずに、準備が整った。

北村忠は冬木空を支えて立たせようとした。

彼は想像するだけでも痛みを感じた。

その時、冬木空が鈴木知得留に言った。「セキュリティチェックを通りたい」

鈴木知得留は頷いた。「それなら、北村に背負ってもらうのもいいけど、セキュリティチェックが面倒になるわ。係員は必ずあなたの体調を確認するはずだし、今の状態で飛行機に乗れる基準を満たせると思う?」

実は、帰国を決めたのは冬木空自身だった。

救急車の中で、冬木空は彼女の手を握っていた。