第219章 冬木空、死んだら毎年お墓に線香を立ててやる!(2)

夜。

細雨の降り続く夜。

救助隊の喧騒の中、鈴木知得留は一つの声を聞いたような気がした。

はっきりとは聞こえなかったが、その声は確かに彼女の耳に届いた。

「冬木空だ!」

北村忠が言ったのは、冬木空。

彼女の目が赤く潤んだ。

涙が止まらず、とめどなく流れ落ちた。

しかしその瞬間、彼女は一歩も躊躇することなく、すぐさま瓦礫を登り、冬木空を探しに行った。

この時、上野和明と道明寺華はすでに救助隊に加わっていた。鈴木知得留は体力的に限界があり、できることは少なかったため、ただ傍らで待ち続けるしかなかった。良い知らせを待ちながら。

彼女は落ち着きを保ちながら、ようやく北村忠のいる場所に到着した。

この時、周りにはすでに大勢の人が集まっており、みんなが慎重に冬木空を掘り出そうとしていた。