第263章 鳳里道川の旅(2)結局、鈴木知得留を餌にしてしまった!

鈴木知得留は道明寺華が運転する車に乗っていて、頭の中が爆発しそうだった。

頭の中には道明寺華が言った「彼女は北村忠にキスしたがっている」という言葉が響いていた。

彼女が考えすぎているわけではない。

道明寺華は本当に本当に……北村忠のことを少し好きになっていた。

彼女は道明寺華が呟くのを聞いた。「この頃、北村忠がよく私を訪ねてくるの。実は彼のことがうるさくて、時々近づかれるのも嫌なんだけど、でも何故か、彼が何かを頼むと全部聞いちゃうし、彼に何かを決められても怒らないの。彼が私たちは友達だって言うと、なんだか嬉しくなっちゃう。」

道明寺華は北村忠に対して、愛憎相半ばする気持ちの理由が分からないようだった。

鈴木知得留も理解できなかった。なぜ道明寺華が北村忠を好きになったのか。