第328章 風雲変(1)冬木空が心臓病再発?(3更)

冬木空が病気になったというニュースは、瞬く間に東京中に爆発的に広がった。

北村忠は冬木空のベッドの横に座り、病床に横たわる彼の悠々自適な様子を見つめていた。

こいつのどこが心臓病の再発なんだ?

わざわざ記者二人を連れてきて、主治医の厳先生にインタビューさせ、厳先生は冬木空の病状が重篤で、いつ死んでもおかしくないと言った!

今や東京中が大騒ぎになっている。

みんな冬木空が死にそうだと思っている。

冬木空のどこが死にそうな様子なんだ。

我慢できずに尋ねた、「冬木のキツネ、今度はどんな芝居を打ってるんだ?」

冬木空は北村忠を横目で見て、「説明しても分からないだろう」

「説明してくれなきゃもっと分からないよ」北村忠は粘り強く言った。

「だから無駄口を叩く必要はない」

「……」自分は冬木空の目にどれだけバカに映っているんだろう。