第398章 出獄、甘い幸せ

法廷の外。

青木晴人の顔色は最悪だった。

鈴木知得留は眉を上げ、挑発的な表情を浮かべた。

青木晴人は手を振り払い、怒りながら立ち去った。

記者たちは規制線の外で待機しており、青木晴人と金田貫一が最初に現れるのを見て、興奮した様子だった。

「青木さん、最終的な真相は楠木観月の仕業で、鈴木知得留を陥れるために一連の犯罪を行ったということですが、本当ですか?」

「青木さん、楠木観月がこのようなことをした件について、何かコメントはありますか?楠木観月はあなたに好意を持っていたそうですが、あなたは彼女にどのような感情を抱いていたのですか?」

「青木さん、先ほど鈴木知得留があなたの健康状態について言及していましたが……」

もともと良くなかった表情の青木晴人は、この時さらに険しい表情になった。

彼は重々しく言った。「楠木観月の行為については、非常に心が痛み、失望しています。彼女のことについてはもう触れたくありません。法律が彼女に相応の処罰を与えました。40年の刑期の中で深く反省してほしいと思います。」

「楠木観月は40年の実刑判決を受けたのですか?」

「はい。」青木晴人は軽く頷き、これ以上話したくない様子が明らかだった。

記者たちは急いで質問を続けた。「では、楠木観月の父親である楠木天理首席は、娘の行為による影響を受けることになるのでしょうか?」

青木晴人は直接答えず、こう言った。「子を教育せざるは親の過ちである。」

「青木さん……」

「申し訳ありませんが、今日はまだ多くの仕事が残っています。この件に関わっていたため仕事が少し遅れており、戻って処理する必要があります。皆さん、道を開けてください。」そう言って、青木晴人は金田貫一と共に立ち去った。

記者たちも彼らを止める勇気はなかった。

上からの指示で、いかなる時も青木晴人を困らせてはならず、彼に関するネガティブな報道も禁止されていた。

記者たちはただ青木晴人が去っていくのを見送った。

鈴木知得留と冬木空もそれを見ていた。記者たちが明らかに手加減している様子を。

明らかに、今の北村系メディアは以前とは違っていた。

以前なら政府高官のスキャンダルでさえ報道していたのに、まして商業管理部の幹部なら!

冬木空は鈴木知得留の手を引いて、高い階段を降りていった。