第344章 北村忠が井上明に侮辱される！（2番目）

暖かいベッドの上。

北村忠は道明寺華に腕を枕にさせた。

彼はこんなに近くで華をじっくりと観察するのは初めてだった。

体型を除けば、この娘の顔立ちは実に清楚だった。額も大きくなく、鼻も低くなく、一重まぶたの目も決して小さくなかった。よく見ると、まつ毛も長く、彼は彼女の瞳が黒く、透き通っていて、純粋だったことを漠然と覚えていた。唇は大きすぎず小さすぎず、色も濃すぎず薄すぎず、顎はむしろ少し尖っていた。

全体的に見ると、際立った特徴はないものの、攻撃的な要素は一切なく、一目見ただけでは平凡で、何度見ても平凡だが、その平凡さが不思議と心地よさを感じさせる。まさに、美しくはないが、どこが醜いとも言えない感じだった。

北村忠はそうやって一つ一つ観察しながら、道明寺華の髪が長ければ、もっと綺麗に見えるのだろうかと考えていた。

まあいいか。

道明寺華のような男勝りな女に、長い髪を期待するのは無理だろう。

彼はこの娘の髪が、自分よりも短いと思った。

彼はそうやってしばらく華を見つめていた。

しばらくすると、腕が痺れてきた。

道明寺華は本当に重い。

彼は腕を少し動かした。

以前テレビでこういう寝方はロマンチックで温かみがあると思っていた。かつて冬木心と一緒に寝ている場面を妄想したことがあり、この寝方もその一つだった。しかし、すべての美しいものは残酷で、彼は腕全体が硬直しているように感じた。

道明寺華の驚くべき体重のせいだろうか？

ふと思い返すと、彼が目覚めた時、ちょうど道明寺華の腕の上で寝ていて、一晩中、華は少しも動かなかった。

胸の中が突然温かくなった。

道明寺華という女性は、まだ19歳なのに、なぜこんなにも他人のことを考えられるのだろう。

彼はそうやって我慢し続けた。道明寺華を自分の腕の上で寝させ続けた。

どれくらい経ったのだろう。

突然、ドアをノックする音が聞こえ、すぐにドアが開いた。

広橋香織が泣き叫ぶ虎を抱いて入ってきた。

北村忠は母親の方を見た。

母親は彼を一瞥もせず、虎を抱いて華の方へ向かい、水が滴るほど優しい声で話しかけた。少なくとも彼は生涯そんな扱いを受けたことがなかった。「華、虎ちゃんのおっぱいの時間よ。」

道明寺華はすぐに目を開けた。