第452章 井上明を謀り、北村英親子を公衆の面前で打ち負かす(6更)

取締役会議室。

現場が突然静まり返った。

最初は北村忠を非難する声が飛び交っていたのに、突然場内が静かになった。

井上明は得意げな表情で、取締役会メンバーの北村忠への罵倒を楽しんでいたが、この瞬間、突然このような場面が展開された。

この時、北村英もいた。

彼女は普段めったに取締役会に参加しないが、今日はわざわざ北村忠の窮地を見に来た。彼がどのように体面を失うか見に来たのだ。最初は気分爽快だったのに、この瞬間、突然呆然となった。

「人違いじゃないのか!」井上明は冷静を装い、動揺を見せなかったが、顔色は悪かった。

「間違いありません。井上明、北村系執行部長、不正な手段を用いて『天の堂』番組の生放送を妨害し、北村系に経済的・名誉的損失をもたらした件で、調査にご協力いただきたい」職員は正々堂々と、非常に厳しい口調で言った。