第480章 対決（3更）

冬木邸。

冬木雲雷は怒りのあまり言葉を失った。

北村忠はその瞬間、見ていられなくなった。

彼は冬木心の腕を引っ張って、「お父さんとそんな風に…」

冬木心は北村忠を突き放し、冬木雲雷に向かって激しく言い放った。「小さい頃から、あなたが気にかけていたのは兄だけ。兄が有能だから、兄が息子だからよ。兄をコントロールできなくなったら、今度は郷に目を向けた。あなたの心の中で、冬木家の跡継ぎになれるのは息子だけ。私や母は何なの！」

「女は女らしくすればいい。こんなキャリアなんて必要ない。男を支えていればいいんだ！私がお前をちゃんと教育できなかったから、こんな目上の人を敬わない性格になってしまったんだ！」

「そうよ、あなたは私をちゃんと教育できなかった。あなたたち誰も私をちゃんと教育できなかった。今となってはもう遅いわ。どうせ私は一度や二度じゃなく家から追い出されてきた。一度や二度じゃなくあなたにこうして嫌われてきた。私が戻ってきたのは許しを乞うためじゃない。相談するためでもない。ただ一言伝えに来ただけ。ついでに言っておくけど、これからは私のことに口出ししないで！」冬木心の声は大きく、とても大きかった！

冬木雲雷は怒りで体が震えていた。

冬木心は北村忠の手を引いて、そのまま立ち去った。

北村忠は一瞬躊躇したが、結局冬木心について行った。

皆はただ彼らが来ては去るのを見ていた。荒々しく、家の中を混乱に陥れていった。

冬木雲雷は彼らの背中に向かって大声で叫んだ。「冬木心、お前の言葉を忘れるなよ！」

冬木心は冬木雲雷に返事をしなかった。

冬木雲雷は怒りが収まらなかった。

加藤渚に向かって怒鳴った。「これがお前の娘だ！お前が育てた結果がこれだ！今後彼女が死んでも、冬木家には一歩も入れさせない！」

怒鳴り終わると、激怒して立ち去った。

加藤渚は冬木雲雷に対して息をするのも恐ろしかった。

この時、冬木心のことで目が真っ赤になっていた。

なぜ冬木心がこんな性格になったのか分からなかった！

なぜ冬木心がこんな風に変わってしまったのか分からなかった。

「お母さん」冬木郷は見ていられなくなった。

加藤渚の目は真っ赤になっていた。

「部屋まで付き添います」冬木郷は加藤渚を二階に連れて行った。

鈴木知得留はただ彼女たちが去っていくのを見ていた。