第483章 金田貫一落網(2更)

金田貫一は港に到着した。

この時、大きな船が港に停泊しており、荷物を積み込んでいた。

「金田さん、出航まであと30分です」部下が注意を促した。

金田貫一は窓の外を見た。

彼は電話を取って、「周辺に不審者はいないか確認したか?」と尋ねた。

「確認済みです」

金田貫一は慎重に物事を進め、不確実な要素は絶対に許さなかった。

彼は「冬木空はまだ見つからないのか?」と聞いた。

「はい」

「あと10分やる!」

「承知しました」

金田貫一はまだ車から降りなかった。

絶対的に緊急な状況でない限り、彼は自身の安全を完全に確保するのだった。

5分後。

向こうから電話がかかってきた。「見つかりました」

金田貫一は眉をひそめ、「どこだ?」

「戻りました」

「戻った?」金田貫一は驚いた。「諦めたのか?」

「手がかりがなかったので、諦めたのでしょう」

「冬木空はそう簡単に諦める男ではない」

「しかし、周辺に不審者は一切おりません。あなたのいる場所には今朝早くから人員を配置し、他の人物は確認されていません。船が接岸した時点で、船内の全員を確認し、先ほども再確認しましたが、人数に過不足はありません。また、井上明が連れてこられ、北村英が同行して目的地まで来ましたが、尾行される様子もありませんでした」と報告があった。

「分かった」

金田貫一は電話を切った。

冬木空がこのように諦めるとは信じがたかったが、あらゆる面から見て異常はなく、もしかすると、冬木空は賢明にも今夜は自分の居場所を見つけられないと悟り、時間を無駄にしたくなかったのかもしれない。

金田貫一はまだ車の中に座ったまま、動じる様子を見せなかった。

部下が注意を促した。「金田さん、あと10分です」

「ああ」金田貫一は相変わらず淡々と応じ、そして、ゆっくりと「降りる」と言った。

「はい」

部下は急いで車を降り、金田貫一のためにドアを開け、その後ろについて歩いた。

金田貫一は港の一角へと歩いていった。

そこでは井上明と北村英が拘束され、数人が金田貫一を待っていた。

井上明は金田貫一を見るなり興奮した。「何をするつもりだ?青木晴人は一体何をさせているんだ!ごまかすな、言っておくが、俺に何かしようものなら、青木晴人と道連れにしてやる!」