第508章 鈴木知得留、冬木心を叱る(3更)

冬木空は鈴木知得留を連れて冬木邸へ向かった。

鈴木知得留は、冬木空がわざわざ自分を迎えに来るなんて珍しいと言った。

二人は一緒に冬木邸に入った。

意外にも、邸内には北村忠と冬木心がいた。

北村忠は冬木空が帰ってきたのを見て、まるで救いの神を見つけたかのように興奮していた。

確かに救いだった。

彼一人では、この家の気まずい雰囲気を支えきれないと感じていた。

彼は常々、冬木心と家族との関係が偏執的だと感じていたので、冬木心と家族が仲良く過ごせるようにと考え、冬木心を再び冬木邸に連れてきたのだった。

冬木心は当然拒否したが、北村忠は冬木心の母親から冬木邸で食事をするよう誘われていて、一人では行きづらいから、冬木家の方々に虐められないよう、一緒に来て勇気づけてほしいと言った。