第571章 風雲変、罠(2)

夜の闇が広がっていた。

辺りは静寂に包まれていた。

街全体が眠りについているかのようで、今夜の日本国にとって、どれほど衝撃的な出来事が起こるのか、誰も知る由もなかった!

数台の車が荒野へと入っていった。

全ての車が停止した。

ヘッドライトが暗闇を照らしていた。

全員が車から降りた。

鈴木知得留もその中にいた。

彼女は大股で君島御門に向かい、君島御門は最前列にいる冬木空に向かって歩いた。

その時、冬木空は清水紗佳を人質に取っていた。

向かい側には君島秋と鈴木友道、そして多くの武器を持った死骸組織のメンバーが立っていた。

鈴木友道は死骸組織の一人に拘束され、頭に武器を突きつけられていた。

その瞬間、誰かが来るのを見て、興奮した様子を見せた。

鈴木知得留を見た瞬間、さらに慌てた様子で、「姉さん!姉さん!」