第573章 道明寺華が身を危険に晒す(1更)

上野和明は北村忠を担いで進んでいた。

北村忠は本当に申し訳なく感じていた。

彼は初めて自分が本当に役立たずだと感じた。道明寺華の世界では、彼は何の価値もなかった。

全員が息を切らしていた。

およそ1時間歩いた。

「まだ追ってきているか?」上野和明が尋ねた。

「追ってきています」道明寺華が言った。「しつこく追跡してきます。まるで私たちの位置を知っているかのように、常に同じ距離を保ちながら後ろにいます!」

その時、冬木空が突然足を止めた。

全員が彼を見つめた。

冬木空が言った。「誰かの身体に追跡装置が付けられているはずだ」

全員が凍りついた。

その時、北村忠も上野和明に下ろされた。

途中、北村忠も自分で歩いていたが、もう歩けなくなった時は道明寺華と上野和明が彼を担いでいた。しかし、ほとんどの時間は自分で歩いていた!