永遠に続くかと思われたキスが、突然終わった。私は大きく開いた目で彼の瞳を見つめ、なぜ離れたのか問いかけるように見た。
彼は私の髪を優しく撫で、魅力的な笑顔を見せた。その笑顔は部屋全体を明るくするほど輝いていた。彼は間違いなく優しさに満ちた目で私を見つめていた。
「一番必要な時に、そばにいてくれてありがとう」彼は半眼を閉じながら囁き、まるで子供のように私の髪を撫で続けた。
「お礼なんていいのよ、エース」私は頬を赤らめながら答えた。「何も見返りを求めずに、いつもあなたを大切にするわ」
彼は何も言わなかった。代わりに、私を腕の中に抱き寄せ、私の頭頂部に顔を埋めた。私は目を閉じ、まるで魔法のような、言葉では表現できないこの瞬間を味わった。
彼が私をしっかりと抱きしめているその瞬間、エースが私の運命の人だと分かった。誰も彼に取って代わることはできない。私が彼を愛しているのは、彼が完璧だからではなく、私の欠点や不完全さを受け入れてくれたから。そして今度は、彼が私に与えてくれた心からの慰めを、私が彼に返しているのだ。
私たちは互いの腕の中で安らぎを見つけた迷える魂同士。人々がどんなに私たちを引き離そうとしても、私たちはいつも互いを見つけ出し、また最初からやり直すことができる。私たちは互いのために作られた存在で、共に恐れを乗り越えていくのだ。
「そろそろ部屋に戻った方がいいよ、フェニックス。フェイス・ヴィエンヌがもうすぐ目を覚ますかもしれない。彼女が目覚めた時には、そばにいてあげなきゃ」
彼は渋々と私を放した。彼と同じように、私もこの夜が終わってほしくなかった。でも、このまま居続けたらどうなるか、私たちは分かっていた。
「大丈夫?」私は躊躇いがちに彼を見つめながら尋ねた。彼を置いていくのが正しい決断なのか確信が持てなかった。彼が立ち上がろうとして転んでしまうかもしれない。大切な人が愚かな行動で傷つくのは見たくなかった。
「大丈夫だよ、フェニックス」彼は私の心配を全て溶かしてしまうような眩しい笑顔を見せながら保証した。
「じゃあ、大丈夫そうね。おやすみ、エース...ぐっすり眠ってね」私がベッドから降りようとした時、足が床に着く前に彼が私の指を掴んで、自分の上に引き寄せた。