クロフォード邸のあるコルドバまでの4時間の帰路は、いつもより長く感じられた。
私は座席に座り、気分を上げようとテイラー・スウィフトの曲をイヤホンで大音量で聴いていた。でも、選んだ曲が間違っていたのか、言葉では表現できない憂鬱の海に漂っているような気分になってしまった。気分が良くなるはずが、逆に胸が重くなってしまった。最後の曲を聴き終えてから、iPodの電源を切ることにした。
深いため息が漏れ、窓の外に目を向けると、まるで画家が描いたかのような息をのむような美しい空が広がっていた。残念ながら、その景色は美しかったものの、私の気持ちを晴れやかにすることはできなかった。
今の私を元気づけられるのは、エースの命が危険な状態を脱したという知らせだけだと、二度目のため息をつきながら自分に言い聞かせた。