この世界で最高の気持ち
それは長い間
バラバラに崩れ去っていくのを
見続けた後で
ようやく全てが
うまく収まっていくのを見ることだ。
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「おはよう、寝坊助さん。起きる時間よ」
耳元で優しい声が囁き、私を穏やかな眠りから覚ました。うめき声を上げながら、私は声のする方向から顔をそらし、枕に顔を埋めた。
「ママ、起きて…」もう一つの甘い声が反対の耳元で囁いた。「今日はママのウェディングドレスを見に行くんでしょ」
また一つうめき声が漏れた。目を少し開けたものの、開いたベネチアンブラインドから差し込む眩しい光に、すぐにまた目を閉じた。
「もう少し後でね、ハニー…ママにあと20分ちょうだい。約束するわ、起きて約束の時間に間に合うように準備するから」私は眠そうにつぶやき、彼らが立ち去ってくれることを願った。