第41章 絶望

部屋の中の光景に、皆が息を飲んだ。

林田茜はほぼ全裸で、近くの衣装掛けを抱きしめ、恍惚とした表情で、見るに堪えない動きをしていた!

衝撃の後、皆は再び止まらないほどの噂話を始めた。

「まさか、この林田家も面白すぎるわ。シルバーパーティーで、母親は愛を見せびらかし、父親は浮気、そして娘は部屋でこんなことを...どれだけ欲求不満なの...」

「愛の模範なんて言ってたけど、やっぱりあの言葉通りね。愛を見せびらかす者は早く滅びる、見せびらかせば見せびらかすほど、何かが足りないってことよ!」

「私だったら、本当に人前に出られないわ。その場で穴を掘って自分を埋めちゃうわ、ははは」

「今日は本当に来て良かった、どの場面も素晴らしい芝居だわ!」

林田夫人は客室でこのような光景に遭遇するとは夢にも思わず、信じられない様子で二歩後ずさり、きっと見間違えたに違いないと思った。

しかし、皆の嘲笑の声が耳に入り、鼓膜を刺激し、林田夫人は突然悲鳴を上げ、狂ったように叫んだ。「出て行きなさい、みんな出て行きなさい、出て行きなさい!!!」

誰も彼女の言うことを聞かず、嘲笑の声はさらに大きくなり、スマートフォンで撮影し続ける者もいた。

室内は暖かいのに、林田夫人は寒い地獄にいるかのように、全身が震え、歯までガタガタと鳴っていた。

どうしてこんなことに...どうしてこんなことに...

今日は彼女の輝かしい瞬間のはずだった。今この時、舞台の上で皆からの祝福を受けているはずだったのに、短時間で二度も笑い者にされてしまった!

彼女はいつも抜かりなく、できないことなど何一つなかったのに、どうしてこんな状況に陥ってしまったのか。

初めて、彼女は茫然と絶望を味わった。

...

園田円香はクローゼットの隙間から、林田夫人のすべての表情を見ていた。彼女が今、崩壊し狂乱している様子を見て、唇の端を少し上げた。

悪意を持って、他人を陥れようとしたのだから、今は自業自得というものだ。

そう考えていると、目の前の男性が突然動いた。園田円香はすぐに我に返り、視線を江口侑樹に向けた。

先ほど彼女は林田夫人の意図を察知し、危機一髪のところで、スマートフォンを使って下階の再生機器に侵入し、そのライブ映像を林田北斗と若林麗の方に切り替えた。