その後しばらくの間は平穏な日々が続いた。
鈴木花和は毎日、桃の里と郡の町を往復していた。
断続的に、鈴木花和が実は郡の町で野菜を売っているという噂が広まった。
よく売れるので、毎朝売りに行き、すぐに完売すれば帰宅できた。
鈴木のお母さんは娘の往復の苦労を心配して、直接町に住めばいいと言ったが、家のことは自分が見ているからと。
鈴木花和は最初は断った。結局、家には二十数畝の土地があり、鈴木のお母さん一人では到底管理しきれない。鈴木のお父さんはまだ働けない状態だった。
しかし、楽人がまだお腹の中で、胎児が安定していない時期に、往復の移動で何か問題が起きたらと考えた。
そのため、慎重を期すことにした。
そこで、四番目のおばさんと和田おばさん、つまり鈴木則成の妻に手伝ってもらうことにした。