第171章：過去を思い出す1（1日目）

宮崎お爺さんを宮崎高空が支えながら鈴木家に到着した時、家の様子を見て、庭一面に花や草が植えられているのを見て、少し意外に思った。

彼の記憶では、田舎の人々がこのように暇があって庭中に花や草を植えるようなことはなく、大抵は小さな野菜、例えばネギやニンニクの芽などを植えるだけで、時々趣味で花や草を植える人もいるが、この家のようにこれほど丁寧に手入れをしている家はなかった。

「おや、これは十八学士！」庭に入るなり、お爺さんは一つの椿の鉢を見つけて非常に興奮した。「なんとももったいない。こんな貴重な椿をこんな場所で育てているなんて。」

四、五月の午後五、六時頃、まだ明るい時間帯で、お爺さんは耳も目も衰えておらず、一目で庭にある珍しい花や草を見分けた。

「これは蘭の建蘭だ！」

「これは菊の十丈珠簾！」

……

お爺さんは入るなり、これらの高価な花を見て非常に興奮したが、同時にこれほど貴重な花々が、このように大雑把に庭や塀の上に置かれて育てられているのを見て心を痛めた。

意外なことに、これほど見事に育てられているのだった。

鈴木正大は宮崎お爺さんがあれこれと興奮して熱心に話すのを聞いて、少し不思議そうに尋ねた。「お爺さん、おっしゃっているのはどういうものなんですか？私たち田舎者には分かりません。これらの花や草は、山から掘ってきたものもあれば、人が捨てたものを拾ってきて育てているものもあるんです。」

宮崎お爺さんはそれを聞いて、この家の運の良さに感心せざるを得なかった。

山に行って適当に掘り、外で適当に拾ってきたものが、こんな貴重な花ばかりとは。

宮崎お爺さんは興味深そうに尋ねた。「ご家族みんなが花好きなんですか？」

鈴木正大は笑って答えた。「いいえ、主に珠希が小さい頃から花が好きなんです。山で気に入った花を見つけると掘って持ち帰り、外出先で人が捨てた枯れそうな花を見つけると、それも拾って帰って植えるんです。面白いことに、彼女が拾ってきた花や草は、全て元気に育っているんですよ。村の人たちは彼女のことを、本当に花を育てるのが上手だと笑って言っています。」

宮崎お爺さんは興味津々で尋ねた。「子供が花好きだからって、そんなことをさせているんですか？」